はじめましてみなさんかんのと申します。shinEでは一応部長補佐ですから、つまり「副社長」という事になります。ていうかね、僕部員を社員って呼ぶルール認知なかったですよ。「あ、そうなんだ」って。というかなんかそういう流れはちょいちょい話には出てたけど、マジだったんか、と。でもいいと思いますよ。なんかそういうね、会員だけの決まりとかね。なんかこう、燃えるじゃないですか。燃えはしないか。なんかね。いいと思いますよ。うん、とても。というわけでぼくはshinEの副社長ですから、孤軍奮闘する社長オーウェンに助太刀すべく、パソコンを開いた次第です。
で、ランキングつけようと思ったんです。2013映画のね。とは言うものの、彼、オーウェンのやつと、ほぼ変わらん内容になるですね!このままいくと!2013年の僕の映画体験は概ねは彼に付随する形になってると思う故、そりゃかぶるわ!ていうかTOP5はほぼ一緒だわ!っと言った調子でござるよ。すいませんちょっと緋村剣心が出てしまいました。田舎に帰ってくるといいですね。昔読んでた漫画、昔描いた絵、昔読んだ本。ていうか、昔っていうか、一年も経ってないんだけどね。まあね、でもこうやって自分の原風景というか、出発点に触れて過去を紐解いてみるとそれはやっぱり漫画であり、アニメであったなって…ね。ていうかね、過去を紐解くっていうか、一年も経ってないんだけどね。
はい、というわけでですね、ぼくはアニメ映画縛りで何本か紹介しますですよ。過去作も含め、今年見たやつならなんでもアリで。
前置き長すぎですね。もう読まなくてもいいですよ。気が向いたらで全然、じゃあ始めます。
あと僕pc弱者でして画像がURL表示だったらすみません。ただの画像なんで開かなくていいです。
一本目!
「虹色ほたる~永遠の夏休み~」
http://shine.admin.web.wox.cc/uploaderEdit?filename=20131231-190709.jpg約30年前の日本にタイムスップしてしまった現代の小学生のユウタが、そこで出会った人々と共に過ごすたった一度きりの夏休みを、CGを全く使わない精緻な2Dアニメーションで幻想的に描き出す。宇田鋼之介監督による2012年の長編ファンタジー映画。
池袋の新文芸坐で今夏オールナイト上映されたものを見ました。その後もう一度DVDで見ましたが、やはりスクリーンのほうがいいですね。アニメーションに限った事ではありませんが、この映画は特にまたリバイバルされて欲しいです。オールナイトのトークゲストに、カリスマと名高い井上俊之さんと、あの吉成曜さんが現代のTOP3アニメーターに数えていらした大平晋也さんの二人。井上さんはみなさんの認知しやすいところだと崖沿いの道路を疾走するキキとトンボ(魔女の宅急便)。大平さんはサリマン先生の魔法に抵抗するハウル(ハウルの動く城)など。お二人共にYouTubeにその作画の恐ろしさを紹介する動画の多数上がっている優れたアニメーターさんです。
トークライブが中盤に差し掛かった頃に井上さんが一言、「でもこのクライマックスの大平君の仕事は、いい仕事とはいえないよね。」凍りつく司会の小黒さんと観客。「大平君は進化の方向を間違ったよね。」と続ける井上さん。虹色はたるは「天元突破グレンラガン」などで活躍された森久司さんが作画監督を務める「作画アニメ」の側面があります。大平さん曰く「森さん作監の時点でもう作画アニメだから、ああいう作画をした。」とのこと。みなさんも「ああいう作画」を実際に見てみてください。クライマックスですごいことが起こるんで。
僕としてはあの作画は若干興が削がれる思いをしました。エゴじゃねえの?と。しかし家族に勧めて見てもらったところ「すごいよかった!」と。あの作画は気にならかったと言ってました。目線の違いですよね。これは面白い発見でした。
二本目!
「かぐや姫の物語」
http://shine.admin.web.wox.cc/uploaderEdit?filename=20131231-204538.jpg巨匠・高畑勲監督の最新作。原作竹取物語で語られなかった部分に切り込んだ意欲作。作画の面でもかなりの意欲作。この映画を作るためだけのスタジオが建てられたほどの過酷な作業だったとのこと。
「ホーホケキョとなりの山田くん」てみなさん見てますか?めちゃくちゃ面白いのは当然なんですが、まず始まった途端に「なんじゃこりゃ!」って思いますよね。余白の多い画面、ドローイングのようなキャラクター。普段見慣れているアニメとは全然違う。ここに現代アニメ(というか高畑さんにとっては日本アニメ史そのもの)に対する危惧が現れてるとのことです。この技法を更に途方も無い次元で再現したのが今回の「かぐや姫の物語」。先日オーウェン社長が書いていたフレデリック・バックさんの作風に似ているかも知れません。画面に無機質に描かれた線まるでが生きているかのように動き出す。立ち現れては消えてゆく。「アニメーション」の語源は「命ないものに命を与えること」だと、「アニメーションの本」にも書いてあったと思いますが、まさにそのお手本を示したかのような傑作だと思います。「外套」を制作しているロシアのアニメーション作家ノルシュテインが「今の日本のアニメには生活感が無い」とかそんなことを言ってましたが、そんなのと相まって身につまされる想いをしました。しかもそのアニメーションの真髄がかぐや姫の物語を描き出すのに最高にぴったりなんですよね。すさまじい作品だと思います。
三本目!
「風立ちぬ」
http://shine.admin.web.wox.cc/uploaderEdit?filename=20131231-204611.jpgなんか社長と被らないようにってアニメ縛りにしたのに三分の二は一緒って。もうぼくは紅白見たいのでこれでラストにします。宮崎駿さんの最後の長編アニメ作品。最初に次郎が夢現に「はい!」って言ってるところがもう僕はダメでしたね。やられたー!って感じだったと思います。彼を支え続けたのは夢の中の憧れの人、最後まで一度も会うことはないのに、彼をここまで動かす「憧れ」の力。奥田民生じゃないですけど「ギモンだ~!だいギモンだ~!」ですよ。なにが君をそうさせるの?幼い頃の夢です。って、これだけでもうダメだなぁ。そしてこの映画は宮崎さん自身の思いが強く現れていると言うこと。「アニメーションは美しい夢だ!アニメーターは夢に形を与えるのだ!」って僕にはそう聞こえましたね。キャラクターたちの感情は、怒りも喜びも悲しみも全て宮崎さん自身のものではないでしょうか。山から下りてきてしまった女も、ボロボロ泣きながら迎えに走る男も、その妹も部下も上司も憧れの人も、全て宮崎さんの心ではないのか。そう考えると更に切ないですよね。自分で自分の感情を否定し、肯定し、の繰り返し。苦しいでしょうね。理解されないかも知れない、誰もこんな映画見たくないかも知れない、と、戦い続ける宮崎さんが二郎に重なってしまってね、うん。感動しました。だって子供たちのために映画を作ると言い張ってきた男が最後に作った映画が自己肯定のためだなんて…切なすぎるじゃないですか。まあ本当の形はわかりませんが僕にはそう見えてしまいましたね。
おしまいです。読んでくれた方いるのかな?いないんじゃね。本当はもっとあるんですよ。今敏作品とか、細田守作品とか。でも紅白が見たいな。あまちゃん祭りですよみなさん。
今年も終わりますね。皆さんにとってどんな一年でしたか?僕は愚か者でしたね…いや~愚かだったね。それ以上に楽しかったね。色々ありましたから。
あと今年大学一年でよかった!「横道世之介」、「風立ちぬ」、「パシフィック・リム」、「ゼロ・グラビティ」、「きっと、うまくいく」、「セデック・バレ」…
今年はほんとうにいい作品が多かった!もちろん「かぐや姫の物語」も。ここにあげてない作品も含めて。
来年はもっとたくさん見てみたいな。自分で創造するのもたくさん。
ではみなさんよいお年を~。
副社長 かんの